ストレス、イライラは現代日本の生活環境の中でゼロにすることは無理なことです。
今の生活はとても簡単便利になってきていますが、そのために多くの自然を廃してきました。
自然とかけ離れた生活を余儀なくさせられている現代人は、本能や遺伝子のレベルで拒否反応を示し、
またストレスを解消する術も失われたのだと思います。
イライラ、カッカすることを中医学では肝火といいます。
その肝火を取り除くこと(イライラを抑えること)を平肝といいます。
そして邪気(悪いもの)を取り除くことを鍼灸の言葉では瀉法(しゃほう)といいます。
瀉法は悪いものを取り除くだけなので、治療の効果も早く出ます。
ほとんどの患者さんが治療を終えたあと、「スーッとした」とか「何かついてるものが落ちたみたい」など治療後すぐ効果を実感してもらえるようです。
肝火はもっとひどくなると、肝火上炎といって体の上のほう、特に頭に上ってきます。
頭に血が上るということはこのことです。もっとひどくなると、肝風というのが体内で発生します。
この肝風は振顫(しんせん<手足のふるえ>)、高血圧、脳出血などの重篤な病気も引き起こします。
逆にストレスを感じても、人に当たらず、自分の中でじっと我慢する人がいます。
こういう方はストレスがあまり溜まりすぎると気が滞ってしまい、鬱(うつ)状態になりがちです。
昔の中国でもストレスは存在していたようです。この文明社会、ストレスを溜めないためにはどうすればいいでしょうか。
コツは、次の日に持ち越さない事だと思います。